寒暖を繰り返しながら、春らしくなりました。
寒暖を繰り返しながら、春らしくなりました。
我が家の蔓バラが今年は沢山の花をつけています。２０年ほど前から苗木を買ってきては植えるのですが一向に育たず、小さな花が申し訳なさそうに咲くばかり。そして２～３年もすると枯れてしまいます。土が悪いのか日当たりが悪いのか、それとも栄養不足か、原因が分からないまま枯れると次また苗を買ってきて植える、の繰り返しでした。今年花を咲かせたこの木は何代目だろうか、もう思い出せないくらいです。
これまでは人の目を引く黄色の花のものや、改良されたちょっと目新しい苗を植えていました。今年咲いた花はピンクのこれと言って競うほどの珍しさもない種類です。初めて視界を覆うほどに葉が茂り、それに伴って花が付き始めました。一輪一輪の命は短いけれど、次々と蕾が育ち、毎日楽しみをくれています。
人の目に留まらない地味な種類ほど、案外秘めた力をもっているものなのかもしれないと思いました。目立たなくても、こつこつと自分の道を歩いていく、こんな人生もいいのではないかと、花に教えてもらった今年の春です。