編集長挨拶

ご挨拶

令和3年1月にご逝去なさった中村編集長の後任に木島丈雄さんが第八期九州文学同人会 総会において新編集長に選出されました。
ご報告いたします。

(運営委員会)

長く輝かしい九州文学の歴史に思いを致すと、恐れ多い思いですが、現編集部各委員から推薦され、総会で承認いただいたので、精いっぱい編集長をつとめようと思います。
若干所信を述べさせていただきます。
九州文学を隆盛させるには、まず何をさておいても皆様が立派な作品を書いていただくことだと思います。そのために、皆さまが安心して創作に専念できる環境を整える、という事が私に求められている役割だと心得ております。
私自身は能力も経験もありませんので、現運営委員、編集委員の方々とのチームワークを大切にして、風通しのいい同人誌運営を心がけたいと思います。
現に同人として作品を掲載されているあなた、これから我々のところに作品を送られて九州文学の同人となり、九州のみならず全国の同人誌の世界に一石を投じようとしておられるあなた。
皆さまが、誰もがうーんと唸るような素晴らしい作品を九州文学に投稿されることによって、九州文学はさらに磨かれていくでしょう。
同人誌でしか書けないこともあるはずです。たとえばあまりにも先鋭的で商業誌では掲載されない実験的作品とか、誰も知らなかった貴重な体験とか、あるいは、歴史に埋もれた市井の人生の一瞬のきらめきとか。
あなたの思いのたけを文章に定着させてください。
九州文学はあなたの思いをしっかりと受けとめます。
面白い作品を待っております。よろしくお願い申し上げます。

2021年7月1日
九州文学編集長 木島丈雄

発足のご挨拶

九州文學は、創刊以来80年という長い歴史を刻んでまいりました。
そして2020年7月より第八期として新しい航路へと出帆することとなりました。
平素より、皆様には多大なご支援とご指導をいただき、心より感謝をいたしております。
さて、文学界の衰退、これは目を覆うものがあります。
そのような情勢な中で九州文學は同人誌としては異例の250ページという大部での発行を維持し続け、編集委員会へは新たな投稿が切れ間なく続いています。
これは偏に先輩方の努力によるものであり、同時に私共第八期への大きな期待でもあると思っています。
昨今、世の中は何事も簡便、しっかりした思考もせずに2~3行のつぶやきで済ませてしまう傾向にあります。
文学は違います。
大量の資料に当たり、登場人物の人格を構成し、そして作家のみが持つロマンでストーリーを紡ぎ出す言語芸術。
九州文學は豊かな言語芸術を志して、同人一同さらなる努力を重ねてまいります。
今後とも九州文學を温かく見守ってくださいますよう、お願い申し上げます。

2020年9月
九州文学同人会 第八期代表・編集発行人 中村弘行