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バーチャルリアリティー(仮想現実)

この言葉を耳にしたのは、随分昔になります。ある大手のスーパーの社長が盛んに口にしていた記憶がありますが、近頃は耳にしません。最初にこの言葉を耳にしたとき、何とおかしな言葉だろうと思いました。正反対な言葉が連なっていたからです。重点は(現実)にあったのでしょうが、仮想が現実になるわけがありません。
替わって近頃はメタバース(仮想空間)の言葉を始終耳にします。基本的には同じことだと思いますが、云わば、(現実的な仮想空間・現実に似せた空間)と云うことでしょう。
だがこれはあくまでも仮想した空間であり、決して現実ではありません。このように言葉と云うものは、はなはだ不確かなものなのです。少なくとも文学の一端に関わる者として、言葉の意味するところには最大の注意を払う必要があります。安易に時流の言葉を取り込む危険を、十分に承知して置くべきです。
因みにデジタルとアナログは状態の違いを云っているだけで、デジタルが新しく、アナログは古いと云う解釈は成り立ちません。

不羈庵(九州文学編集委員)

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