創作のヒント①
しばらく文学から遠ざかっていましたので、小説の話に戻ります。
パソコンに向かって小説を書こうとして、あれやらこれやら試行錯誤する間に、だいたいこういう事なんじゃないか、あるいは、たぶんこうなんだろうと思うことがあります。
文章を紡いでいくときに必要な、勘所というか、コツというか、ノウハウみたいな・・・。
んなものを、毎回二つ三つ、きちんと番号をふって、残していきたいと思います。
全部で三十くらいありますので、ときおり雑談もまじえながら連載していきます。
- 読者は、面白い小説しか読んでくれない。
面白いというのは、笑えるという事ではありません。どんな難しい本でも、頭の体操が趣味で頭が痛くなるまで考え込みたい、という読者には面白いのです。ようするに興味があることには、人は食らいついてきてくれるものです。
それでは、人が食らいついてくれる小説ってどう作るの?
一言で言えば、自分が楽しんで書くことだと思います。自分が楽しんで書いていれば、自分と波長が合う読者は確実について来てくれます。 - 作品の社会的意義を意識して書くこと。
大事なことです。文章を書く以上は意味のある事を書きたい。意味のあることを書いている、という思いは作者にやる気を与えてくれます。
くだらないかもしれないなあ、と思う事でも、「読者に日常生活を忘れさせてリフレッシュの手助けをするのだ」と思えば、書いていけるでしょう。
「・・・・・・・・を描いて読者の共感の情を喚起し、人生の意義の再確認を促す」みたいな意義を設定できれば立派な文章が書けるかもしれませんね。
今回は以上です。さらに続けていきます。
九州文学編集長 木島丈雄